訪問看護の経営を成功させるには 売上2倍を実現する成長戦略

訪問看護の経営は「開業すること」がゴールではない

訪問看護の需要が高まるなか、「訪問看護 開業」を検討する経営者や医療・介護事業者が増えています。

しかし、訪問看護ステーションは、開業すれば自然に売上が伸びる事業ではありません。

開業後に安定した経営を続け、さらに事業を拡大していくためには、人材採用、組織づくり、売上管理、拠点展開、経営体制の整備が重要になります。

実際に、訪問看護ステーションの開業には、法人設立や資金確保、人員確保、指定申請など、さまざまな準備が必要です。さらに開業後の経営を考えるなら、短期的な事業計画だけでなく、中長期的な経営計画も重要になります。

つまり、これからの訪問看護経営では「どう開業するか」だけではなく、「どう成長させるか」まで考えておく必要があります。

訪問看護ステーション経営で重要なのは売上を伸ばす仕組み

訪問看護ステーションを経営するうえで、多くの経営者が気になるのが「どのように売上を伸ばすのか」という点です。

売上を伸ばすためには、単純にスタッフを増やせばよいわけではありません。

利用者を増やし、訪問件数を増やし、その訪問を支える看護師やリハビリ職などの人材を確保する必要があります。

さらに、スタッフが増えれば、

  • 採用
  • 教育
  • 労務管理
  • 管理職の育成
  • 権限移譲
  • 財務管理
  • 拠点管理

といった経営上の課題も増えていきます。

そのため、訪問看護ステーション 経営を拡大する場合には、「人を増やす前に組織をつくる」という考え方が重要になります。

売上2倍を経験すると経営者の基準が変わる

ある訪問看護ステーションでは、2025年8月から売上が2.2倍に成長しました。

重要なのは、単に「2.2倍になった」という数字だけではありません。

一度、売上2倍という結果を経験すると、それまで難しいと思っていた2倍の成長が、新しい基準になります。

「できるか、できないか」ではなく、

「どうやって実現するか」

という考え方に変わるからです。

これは訪問看護の経営において非常に大きな意味があります。

一度経験した成功を再現可能な仕組みに変えられれば、次の成長に向けた経営判断もしやすくなります。

人材採用が訪問看護の成長を左右する

訪問看護ステーションを大きくするためには、人材採用が欠かせません。

今回の事例では、もともと3か所の直営ステーションでスタッフ40名弱だった組織に、1年間で40名余りを新たに採用しました。

結果として、組織はほぼ2倍になっています。

さらに今後は、看護師だけではなく、PTやケアマネなども含めて100名余りの採用を計画しています。

ただし、人を採用するだけでは組織は成長しません。

訪問看護の人手不足が課題となるなか、採用した人材が長く働ける環境をつくり、教育し、適切に配置する仕組みが必要です。

そのためには、採用活動と同時に教育体制や管理体制を整備する必要があります。

大きな組織には経営体制の整備が必要

スタッフが増えると、経営者一人ですべてを管理することが難しくなります。

そこで重要になるのが、経営者だけに依存しない組織づくりです。

今回の事例では、CFO(財務責任者)、COO(事業責任者)、CTO(技術チーム)などの役割を配置し、チームで経営する体制へと変化させています。

これは、訪問看護ステーション 経営を拡大するうえで非常に重要な考え方です。

小規模な事業所では、経営者自身が採用、営業、教育、財務、現場管理などを担当することもできます。

しかし、事業規模が大きくなれば、それぞれの分野を任せられる人材を育てる必要があります。

人を増やす前に、組織をつくる。

この考え方が、次の成長を支える基盤になります。

訪問看護の開業を考えるなら最初から成長を設計する

これから訪問看護 開業を考えている方は、開業時点から将来の成長を考えておくことが大切です。

開業準備では、法人設立、資金調達、事務所の確保、人材採用、指定申請など、多くの準備が必要になります。一般的にも、開業資金だけでなく、事業が軌道に乗るまでの運転資金を確保することが重要とされています。

しかし、そこで終わりではありません。

例えば、

「1拠点目が軌道に乗ったら2拠点目を出す」

「看護師を何人採用したら次の拠点を展開する」

「管理者をどう育成するか」

「どのエリアにドミナント展開するか」

といった中長期的な計画まで考えておく必要があります。

訪問看護の経営を「1つの事業所を運営する仕事」と考えるのではなく、複数拠点を展開できる事業として設計することが、将来的な成長につながります。

訪問看護ステーション経営は次のステージへ

訪問看護の経営では、売上を増やすことだけが目的ではありません。

売上が2倍になれば、組織も変わります。

スタッフが増えれば、採用も教育も管理も変わります。

そして、経営規模が大きくなれば、経営者一人ではなく、チームで会社を動かす体制が必要になります。

実際に今回の事例では、売上2.2倍、組織規模ほぼ2倍という成長を経験し、さらに2027年には訪問看護で月商1億円超を目指す計画が示されています。

これから訪問看護 開業を考えている方も、すでに訪問看護ステーションを経営している方も、重要なのは「今の売上」だけを見ることではありません。

次にどこまで成長させるのか。

そのために必要な人材、組織、経営体制を逆算して準備することが、これからの訪問看護ステーション 経営には求められます。

訪問看護ステーションの売上拡大や多店舗展開、ドミナント戦略、直行直帰の導入、ケアマネ事務所との併設など、さらなる事業成長を検討している方は、自社に合った経営戦略を早い段階から考えてみてはいかがでしょうか。